味覚障害

「味覚がおかしいんです」
今どき面と向かってこういうと大抵、一瞬の間が空く。

先週の日曜の午後、ぼたもちを食べている最中にそれは起こった。
買ってきたぼたもちのひと口目は、いつもどおりそれはそれはおいしくて
「もう一パック買っとけばよかったな・・・」などと思いながら食べていたのに
途中から妙な違和感を感じて食べられなくなった。

「このぼたもち、全然甘くないわ」
向かいで食べていた夫は、どれどれ・・・とひと口食べて
「いや、普通に甘いよ」と言う。
ちゃんとあずきのにおいがするのに、砂糖を入れ忘れたかのように
私は甘味を感じられなくなっていた。
即、コロナの相談窓口に連絡したが、私の症状を聞いていた担当者は
「それは、コロナじゃないですね。亜鉛不足かもしれません」
そういえば前にも味覚がおかしくなって、亜鉛のサプリを飲んだことがあったっけ・・・


市販のサプリを飲んでもそんなにすぐに効くわけではなく、2日後 甘味のない生活に耐えかねて、近所の内科に行く。一発で効く注射でもないかと期待したけれど、「亜鉛の量を調べてみましょう」とこの日は血液検査だけで終わった。
塩味しかない煮物
ほのかな甘みの野菜は食感だけの野菜に。
甘い香りだけで味のしないチョコレートは、例えようもなくマズい。。。
それほど甘いものに執着してなかったはずだが、
甘味がなくなった世界は、喜びの半分を持っていかれたようだった。
このまま戻らなかったら・・・目の前のものはモノクロに変わった。

こんな悲惨な状況は、5日目にあっさり終わった。
朝、ヨーグルトにかけたオリゴ糖にほのかな甘みを感じ、午後、友人と食べたあんこ入り抹茶ソフトクリームで完全に覚醒した。(甘すぎ!)
正常に戻ったことを心から喜んでいるところに、先日の血液検査のことで病院から電話が入る。「亜鉛の値は問題ないですけどねー、コレステロールが高めですよ。薬を飲んでもいいくらい」


来週、人間ドックが終わったらまとめて相談にいきます・・・