「お願い」は難しい

今年は町内会の役員を受けている。うちの町内は十数年に一度、町内会の役員が回ってくるが今年がその当たり年。4月から来年の3月までなので、ほんの最近始まったところだが、年度初めなので、引継ぎ等々、それなりに濃い4月を送っている。ついでに言えば、数か月に1度のごみステーションの掃除と2、3年に一度の資源ごみ当番も今月回ってきて、カレンダーの予定には町内会のことがまんべんなく散りばめられたひと月だった。

「あのぅ、ごみステーションに掃除に行ったら埋め立てごみが出てるんですよねぇ。」と、回覧板を届けてくれたご近所の奥さんがおっしゃる。埋め立てごみは2週間も先なのだ。だれかが間違って出したのだろうが、「あ、そうですか」では済まされない。だって、うちは町内会の副会長なのだ。「ありがとうございます。私がなんとかしますね」

古いカレンダーの裏に「埋め立てごみは第4です。」と書いてごみステーションに行くと、陶器類が入った袋が2つ、隅っこに置かれていた。それに、ぺっと張り紙を貼ったものの、その佇まいは妙に威圧的だ。間違いは間違い、そしてルールはルールだが、それをこんなにストレートに指摘していいのか・・・?
結局、マジックで「よろしくお願いします」と書き足して帰った。

そして今日。数か月ぶりのごみステーションの掃除当番に行くと、シュレッダーごみが詰まった袋が1つ、隅っこに残されていた。地味だけれど存在感がある。だって、シュレッダーごみが出せるのは、10日以上前の資源ごみの日で、次の資源ごみまで20日もあるのだから。

これをやんわりと伝える方法はないものか・・・

色々考えた挙句、ゆる~い文章とともに、このシュレッダーごみを持って、にっこり笑う私の写真を貼った回覧を回すことにした。

「やめとき。」

回す気満々だったけれど、念のため友人に見てもらうと、即座に却下だった。「確実にピンポイントに、しかも結構な追いつめ感がある」らしい。

しかたなく、だれにでも当てはまるフツーな文面で(写真も抜きで)「ごみの捨て方をもう一度見直しましょう」と、回覧することにした。

人にお願いするって、本当に難しい。