まるい花器(小)
まーるい花器(小) 自分の胸にぽっかりあいた穴をおそるおそるのぞき込んでみたら、暗いと思っていたその穴はいつの間にか突き抜けていて向こうに小さな、小さな光が見えたのです。「なーんだ、そうか」と訳もなく大丈夫だなという気持 …
まーるい花器(小) 自分の胸にぽっかりあいた穴をおそるおそるのぞき込んでみたら、暗いと思っていたその穴はいつの間にか突き抜けていて向こうに小さな、小さな光が見えたのです。「なーんだ、そうか」と訳もなく大丈夫だなという気持 …
まーるい一輪挿し(大) 朝、電気もつけず薄暗い台所に立って、枯れた花をまず捨てます。蛇口から細く出した水で、花入れをすすぎ、布きんの上に置いて、ケトルで湯を沸かしながら、テレビをつけて天気予報をチェック。「梅雨入りしまし …
三日月と満月のオブジェ 海のそばに暮らしていると潮の満ち引きが気になります。月と地球が引き合う力がはたらいて、海面の水位が目に見えて上下する。月と地球と太陽が並んだようなオブジェを棚にそっと置いて、千億個の星がつどう太陽 …
芝眞路さんの作品を撮影させてもらうため、 玉島の羽黒神社に行ってきました。 かつてこの一帯が海だった頃、羽黒神社のある羽黒山は島だったところ。 その海を干拓するに際して・・・の続きはこちらへどうぞ。 羽黒神社さんのサイト …
ガラスの蚊やり 日常にあったはずの縁側が暮らしから遠ざかっても、ドラマのワンシーンや古民家カフェで見かけると、日向に面したその場所を何となく懐かしいと感じてしまうのです。蚊取り線香の煙がゆっくりと細くたゆたっていて、ヒグ …
穴のある花入れ 「急須の取っ手をひっくり返せば出来るんですよ、こういう穴が」凹でもあり、凸でもあるなんてことを簡単に理解することは出来ません。それでも見えないものに祈ったりして、分かりたいと何度も穴をのぞいています。 真 …
うちからそう遠くないところに、ガラス作家・山下理恵さんの工房はあります。高台の坂道の途中に大きな桜の木があって、そこから見える畑の中にあるので坂道を通る時には工房がよく見えます。 天井の高い工房の中はレンガの窯。丸く開い …
木の実の一輪挿し 水をゆっくり吸い込んだ種には、エネルギーが満ちています。新しい細胞が生まれるかすかな音をたててその殻が破れるとき、種はもとの姿を捨てて、芽になっているのです。田んぼが水でうるおう季節に、そんなことを思っ …
ひとてま堂に出した山下理恵さんの酒器は、倉敷の骨董屋さん「RETRO STORE サイ・ズ」をお借りして撮影した。 ほんのり暗い店内や、古いものが醸しだす雰囲気が好きで、ひとてま堂で扱う作品を何度かここで撮らせてもらって …
光にかざすと、この小さな杯の中に川のせせらぎが見えるようです。山の奥で、水が湧き出るところに立っている気さえします。澱みないそのすべてを、ひと息に飲み干してみたいです。 とっくり・H13㎝ ちょこ・H5.5cm …